BLOG

襖の引手の面白さ

古民家を勉強していると、建物の中にある小さな部品の美しさに気が付くことがあります。障子や欄間、床の間の造りなど見るべきところは多いのですが、最近面白さに気が付いたのが襖の引手です。桐や菊、梅といった植物は人気なようでよく見かけます。鶴や鷺(さぎ)や鷹なども格調高いようで時々見かけます。そんな中でこれは?と思うものもあり、いったいどんな人が使ったのだろうと楽しく想像するものもあります。

写真は、猫の模様のある引手です。ネズミが入ってこないようなおまじないであったのか、夏目漱石のような猫好きなご主人であったのか定かではありませんが、小さなところに気をくばった建物であったことは間違いがありません。こういう引手に出会いたくて、探してしまいます。